「家計簿はざっくりでいい」
「細かくつけると疲れるだけ」
こうした言葉を、最近よく見かけます。
確かに、気持ちは分かります。
ですが、この記事ではあえて真逆の立場を取ります。
家計簿は、抜けもれなく、正確につけるものです。
なぜなら、
現状を正確に把握していなければ、人生設計は始まらないからです。
「正確さ」とは、1円に執着することではない
最初に、誤解を解いておきます。
ここで言う「正確につける」とは、
1円単位で帳尻を合わせることではありません。
本質はそこではありません。
正確さとは、
「このお金は何のために使ったのか分からない」支出をゼロにすることです。
いわゆる「使途不明金」をなくすこと。
これこそが、家計簿における本当の正確さです。
金額の誤差よりも、
記憶の曖昧さのほうが、はるかに危険なのです。
家計簿は「反省ノート」ではなく「経営ダッシュボード」
家計簿というと、
- 使いすぎた
- ダメだった
- 反省しなきゃ
というイメージを持たれがちです。
ですが、本来の家計簿は違います。
家計簿は、
自分という人生を経営するためのダッシュボードです。
- 今月の収入はいくらか
- 固定費はいくらで、どこに重みがあるか
- 毎月、どれだけの余力が生まれているか
これを感情抜きで把握するためのツールです。
反省ではなく、
判断のために見るものです。
なぜ「少しの抜けもれ」が人生設計を狂わせるのか
「少しくらい抜けても大勢に影響はない」
そう思うかもしれません。
ですが、人生設計においては話が別です。
- 毎月3,000円の把握漏れ
- 年間で3万6,000円
- 10年で36万円
しかも厄介なのは、
このお金が「何に使ったか分からない」ことです。
把握できない支出は、
改善も、予測も、コントロールもできません。
家計簿の抜けもれは、
未来の選択肢を静かに削っていくノイズです。
努力はいらない。仕組みで正確さを担保する
家計簿を根性でつける必要はありません。
むしろ、
根性に頼る家計簿は必ず破綻します。
やるべきことは一つです。
「抜けもれが起きない仕組み」を先に作ること。
- 銀行口座は用途別に整理する
- クレジットカードは1〜2枚に集約する
- 家計簿アプリで口座・カードを自動連携する
こうして、
「記録しなくても記録される状態」を作ります。
正確さは、努力ではなく設計で手に入れるものです。
銀行口座やクレジットカードの整理方法について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
投資・住宅・転職。決断を支えるのは数字だけ
投資を始めるか。
住宅を買うか。
転職に踏み切るか。
こうした大きな決断のとき、
背中を押してくれるのは感情ではありません。
数字です。
- 毎月いくらまでなら固定費を増やせるか
- 収入が一時的に減っても耐えられるか
- どれくらいの期間、挑戦できるか
これらは、
正確な家計簿なしには絶対に分かりません。
見落とされがちな「特別費」という死角
毎月の家計が黒字でも、
年単位で見ると苦しくなる人がいます。
原因の多くは、
**特別費(臨時支出)**です。
- 税金
- 冠婚葬祭
- 家電の買い替え
- 車検・修理
これらを
「イレギュラーだから」と家計簿の外に置くと、
人生設計の羅針盤は大きく狂います。
特別費こそ、
最も正確に把握すべき支出です。
特別費への対策を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
不安の正体は「無知」である
将来が不安な人は多いですが、
その正体は意外とシンプルです。
「いくらあれば足りるか」を知らないのではなく、
「今、いくら使っているか」を知らないのです。
暗闇を怖がる子どもと同じです。
光を当てれば、
モンスターだと思っていた不安は、
ただの「整理すべき数字」に変わります。
家計簿は、その光です。
自由とは「規律」の上にあるもの
家計簿を正確につけると、
最初は窮屈に感じるかもしれません。
ですがそれは、
現実を直視し始めた証拠です。
数字が見えれば、
- 使っていいお金
- 守るべきお金
- 挑戦できる余地
が、はっきりします。
家計簿は、
お金を縛るものではありません。
自由を現実的なものに変える道具です。
では、今日から何をすればいいのか
この記事を読んで「正確につけよう」と思っても、
何から始めればいいか分からなければ意味がありません。
まずは、次の3つだけ確認してください。
・銀行口座とクレジットカードはいくつ使っているか
・1か月の支出で「使途が曖昧」なものは何か
・年間で必ず出ていく「特別費」を思い出せるか
これが言語化できない状態なら、
あなたの家計はまだ把握できていません。
具体的な家計簿のつけ方や、
抜けもれを防ぐ仕組みについては、
別の記事で詳しく整理します。
まとめ|現在地を知らずに、未来は描けない
- 家計簿は抜けもれなくつける
- 正確さとは、使途不明金をゼロにすること
- 人生設計の出発点は、現状把握である
将来を考えたいなら、
まずは「今」を正確に知ること。
家計簿は地味ですが、
人生の羅針盤を動かすための、最も確実な一歩です。
書けば貯まる!共働きにピッタリな一生モノの家計管理 [ 塚越 菜々子 ]





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